法人税法 質疑応答事例【収益】【保険代理業における預金利子等の帰属の時期】
【結論】預金等から生ずる利子の額で、損害保険代理業を営む法人について、法人税基本通達2-1-24(貸付金利子等の帰属の時期)が金融及び保険業を営む法人は、利子の計算期間の経過に応じて益金に計上することとされており(発生主義)、収益計上の上記の規定の保険業に含まれるものとして収益計上をしなければなりませんか?
それとも、同通達のただし書により支払期日の属する事業年度に収益計上して差し支えありませんか?
【回答】
支払期日の属する事業年度に収益計上して差し支えありません(保険代理業の場合には、主たる事業収入は保険の取扱手数料であり、預金利子等は営業外収益であると考えられるため)。
ただし、法人の借入金とその運用資産としての預金、有価証券等がひも付きの見合関係にあるような場合には、同通達の(注)1において明らかな通り、支払期日の属する事業年度に収益計上することは認められません。
【参考】
法人税基本通達2-1-24が金融及び保険業を営む法人に発生主義による収益計上を要求しているのは、これらの法人における利子収入が主たる事業収入であるからです。ところで、保険代理業の場合には、その主たる事業収入は保険の取扱手数料であり、預金利子等は正に営業外収益であると考えられ、これについて発生主義による収益計上を要求する必要はありません。
【照会要旨】
預金等から生ずる利子の額は、法人税基本通達2-1-24((貸付金利子等の帰属の時期))において、金融及び保険業を営む法人にあっては利子の計算期間の経過に応じて益金に計上することとされています。
損害保険代理業を営む法人についても上記の保険業に含まれるものとして上記のような収益計上をしなければなりませんか。それとも、同通達のただし書により支払期日の属する事業年度に収益計上して差し支えありませんか。
当該法人では、支払期日が1年以内の一定の期間に到来するものについて、継続してその支払期日の属する事業年度の収益に計上しています。
【回答要旨】
支払期日の属する事業年度に収益計上して差し支えありません。
(理由)
法人税基本通達2-1-24が金融及び保険業を営む法人に発生主義による収益計上を要求しているのは、これらの法人における利子収入が主たる事業収入であるからです。ところで、保険代理業の場合には、その主たる事業収入は保険の取扱手数料であり、預金利子等は正に営業外収益であると考えられ、これについて発生主義による収益計上を要求する必要はありません。
ただし、法人の借入金とその運用資産としての預金、有価証券等がひも付きの見合関係にあるような場合には、同通達の(注)1において明らかなとおり、支払期日の属する事業年度に収益計上することは認められません。
国税庁ホームページ質疑応答事例法人税
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/01/03.htm